来客時のマナー
会社にはいろいろなお客様がいらっしゃいます。どんな方にも分け隔てのない応対を心掛けましょう。社員の応対がよいと、「きちんとした会社だ」「心のこもった応対がうれしい」と、好印象を持っていただけます。気持ちのよいあいさつに始まって、礼儀正しく社内にお通しし、そしてご満足してお帰りいただけるように。そのためには「自分は常に会社の代表である」という意識を持つことが大切です。
あいさつと取り次ぎ
あいさつと相手の確認:お客様の姿が見えたら、立ち上がって「いらっしゃいませ」とあいさつをします。座ったままでは失礼にあたります。きちんと相手の顔を見て、会社名、氏名、取り次ぐ相手を確認します。「本日、お約束はございますか」と予約の有無も確認できるとよいでしょう。
予約のあるお客様の取り次ぎ:予約のあることを事前に知っていれば「お待ちしておりました」と付け加えてみましょう。担当者に連絡を入れ、どこにお通しするかなどの指示を受けます。
予約のないお客様の取り次ぎ:初めての来訪であれば名刺をいただき、用件を伺います。該当する担当部署に連絡を入れ、担当者の意思や都合を確認、指示を受けます。面会ができない場合は、「わざわざお越しいただいたのに誠に申し訳ございません」と丁寧にお詫びをして見送ります。
ご案内のマナー
「応接室にご案内いたします」「こちらでございます」などと、相手に行き先を伝え、手で方向を指し示します。歩く位置は、お客様の2〜3歩斜め前が基本です。
曲がり角:後ろを振り向き、お客様を確認します。
エレベーター:
「失礼します」と断って先に乗ります。「開」ボタンを押しながら「どうぞ」と片手でジェスチャーを添えて、中へご案内します。行き先階で扉が開いたら、「こちらでございます」とお客様に先に降りていただき、自分は後から降ります。
階段:「2階へご案内します」などと行き先階を告げ、お客様の3段ほど先を上ります。ただし男性が女性を案内する場合は、上りでも下りでも前を行く方がよいでしょう。後ろにいると、足を見るようで失礼にあたるからです。
応接室:ドアを必ずノックします。内開きドアの場合は開けながら先に入室、ドアを押さえて「どうぞ」と促します。外開きドアは手前に開け、お客様を先に通します。上座にご案内し「しばらくお待ちください」と会釈をして退室します。
茶菓サービスのマナー
茶菓は別室で用意し運びます。お盆はテーブルの隅に置きましょう。
出す順番:職位順ですが、わからなければ、席次順でもOKです。
茶菓の位置:お菓子、お茶の順に出します。お客様から見て左側にお菓子を、右側に飲み物を出します。「どうぞ」と声を掛けましょう。
絵柄のある茶碗は、絵が相手の正面に来るように置きます。木製の茶托は、相手から見て木目が横になるように置きます。
お茶の入れ替え:使った茶碗は下げ、新しい茶碗で出します。
見送りのマナー
「お忙しいところをお越しいただきまして、ありがとうございました」などとあいさつを述べます。お客様をどこまで見送るかはケースバイケースです。見送るにあたっては、何度も頭を下げるより、1度だけでも丁寧できれいなお辞儀をする方がスマートです。
エレベーター:ドアが閉まるまでお辞儀をします。
応接室の外や玄関:あいさつを述べたら丁寧なお辞儀をして、しばらく後ろ姿を見送ります。