敬語の使い方
敬語には"尊敬語""謙譲語""丁寧語"があることは前で触れました。この3つの敬語の使い分けは難しく、相手と話をするとき、または第三者と話をする際に、相手または第三者を高めたり、自分を低めたり、丁寧にしたりと、さまざまな法則があります。このような敬語のつかい方は、複雑な人間関係が上手く適合するための潤滑油として重要になってきます。
間違いやすい敬語表現
「お」「ご」の乱用
丁寧語を使用する際に、ものや動作の語尾に"お""ご"をつけることがあります。特に女性の言葉の表現には多く見受けられます。しかし、何にでも"お"または"ご"をつければ丁寧な表現になるかといったら、そういうわけではありません。ケーキやコーヒーのような外来語、または風邪のような無生物には"お""ご"は必要ありません。
二重敬語
「部長がおっしゃられた」「お茶を召し上がられますか」など、一瞬とても丁寧な言い回しのように聞こえますが、実は過剰表現で、"おっしゃる""召し上がる"は、その言葉自体が尊敬語なので、さらに"れる""られる"のような尊敬表現は必要ありません。
尊敬語と謙譲語の誤使用
「お客様が拝見なさってから」「課長が申されました」など、"拝見する""申す"は謙譲語なので、尊敬表現をする相手に使うと、かえって相手を低めてしまうことになり、不適切です。また「ご参加してください」など"お(ご)〜する"も謙譲表現なので、お客様や目上の人には使えません。
尊敬語と丁寧語の誤使用
来客時や電話などで相手の名前を確認する時によく耳にするのが「○○様でございますね」という表現。"ございます"は"ある"という存在の意を表す丁寧語です。相手の名前や動作などには尊敬表現の"いらっしゃいます"を使います。
敬語を使いこなす
尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けは、どのような場面でも正確に使えなければなりません。