訪問時のマナー

他社を訪問する場合、事前に担当者に連絡してアポイントメントをとることは、ビジネスの大原則です。相手の都合を考えない突然の訪問は、迷惑がられるものです。自分自身も不確実な行動をすることになり、効率がいいとは言えません。訪問先では失礼のないよう、折り目正しく振舞いましょう。

アポイントメント(面会の約束)をとる

訪問目的:面会したい相手に電話やEメールで連絡します。「先日のお見積もりをお持ちします」「ご挨拶に伺いたいのですが」など、簡潔に目的を伝えます。
初めての会社で担当部署や担当者を知らない場合は「○○の件で担当者様をお願いします」と取り次ぎをお願いします。

日時:先方の都合を優先させます。「今週のご都合はいかがでしょうか」「何時頃がよろしいでしょうか」と、相手が選べるように問いかけます。

所要時間など:「1時間ほどお時間をいただけますと助かります」「私と、システム担当の○○の2人で伺います」など、あらかじめ所要時間や同行者の有無、人数を知らせると親切です。

場所:「受付でお呼び出しすればよろしいですね」「14階のオフィスを直接お訪ねしてよろしいでしょうか」など面会場所を確認します。

変更があったら:約束の変更は極力避けるべきです。まして、直前のキャンセルは絶対に避けましょう。相手の信頼を損なうことになります。やむを得ない場合は、すぐに先方に連絡し、丁寧にお詫びを述べ、改めて約束を取りつけます。

アポイントメントの再確認:訪問の前日は「明日午後2時にお伺いするお約束ですが、よろしくお願いします」と連絡を入れておきましょう。特に、アポイントメントをとってから日数が経っている場合は、再確認の連絡を入れる方が安心で、しかも信頼感も生まれます。

訪問したら

5分前に到着:遅刻は厳禁です。約束の5分前に到着しましょう。遅れそうな場合は必ず担当者に連絡し、到着予定時間を伝えます。

コートは脱いで:コート類は、建物に入る前または建物の中に入ったらすぐに、脱ぐのがマナーです。着たままの面会はNGです。

取り次ぎ:受付や取り次ぎの人に対して、自分の会社名、名前、面会相手の部署や名前を告げます。「○○会社の××と申します。△△課の◇◇様と2時のお約束で伺いました。お取り次ぎをお願いいたします」と伝え、案内の指示を待ちましょう。

着席マナー:席があっても、「お掛けになってお待ちください」と勧められてから着席します。「失礼します」の一言を忘れずに。

待ち時間のマナー:受付で待つ場合は、うろうろしたりしないこと。同行者と話をする場合も控えめな声にしましょう。他社にお邪魔しているのですから、不注意な行動は慎みましょう。

応接室でのマナー:応接室に通された場合、席を指定されない限り、下座に座るようにしましょう。足を組んだり、腕を組むのは厳禁です。ソファの場合は、深く腰掛けると横柄な感じになるので、浅く腰掛け姿勢を正します。見た目にきちんとしているうえ「長話はしません」という意思表示にもなります。お茶を出されたら、お礼を忘れずに言います。

面会中のふるまい

あいさつ:相手が現れたら、すぐに立ち上がりあいさつをします。初対面なら名刺交換を。同行者がいれば、紹介します。

面談:あいさつや前置きの話が済んだら、「さっそくですが」と用件を切り出します。自分で判断できない事案は即答を避けます。「私の一存では判断しかねますので、上司と相談のうえご連絡いたします」「担当部署に確認してからご連絡します」などと答えましょう。面談が長引く気配になってきたら、「お時間はもう少しよろしいでしょうか」と相手の都合に気を配りましょう。