文章表現のコツ

ワンポイントアドバイス

文章表現のコツ〜悪文を書かない〜

ビジネスのシーンで作成する文書に、凝った言い回しや、個性的な表現は必要ありません。読んでわかりやすいこと、内容がきちんと相手に伝わることが大切です。

逆に言えば、2.3回読んでみても意味がよく分からない、という文章は、ビジネス文書として問題があるといえるでしょう。そんな文章は一般的に「悪文」と呼ばれます。悪文の特徴を挙げます。

文章が構造的に間違っている:「主語と述語がちぐはぐ」「修飾関係 に誤りがある」「助詞の使い方がおかしい」など。

言葉の選択が不適切:「慣用句が誤っている」「敬語の使い方が間違っている」「誤字脱字」「重言」など。

やたらと長文:ひとつの文章がいくつもの要素を含んでいて、言い たいことが不明瞭。句読点が少ないなど。

心当たりはありませんか?正しく書けたと思っても、自分では気づかない間違いがあるかもしれません。新入社員のうちは、上司や先輩のチェックを受けるべきですが、自らも客観的な読み手となって、自分の文章をチェックしてみましょう。

文章表現のポイント

1. 主語と述語を対応させる⇒ NG:主語と述語が対応していない文章

悪文例:○○会議の質疑応答は、10人の担当者が7項目にわたりチームリーダーに新しいアイデアを語った。

→「質疑応答は」「担当者が」と主語がふたつあるように読めます。言いたいことは伝わるかもしれませんが、ちぐはぐで、つじつまが合っていません。しゃべったままを書いたような印象を読み手に与えます。主語と述語は、よく整理して書きましょう。

2. 誤解を避ける表現にする⇒ NG:誤解を招く表現

悪文例:新入社員と入社3年目の社員の半数が参加する研修。

→「半数」が、入社3年目の社員なのか、新入社員も含むのかが判然としません。
句点、または「各半数」「全新入社員」などの言葉を補って、内容を明確にしましょう。

3. なるべく肯定文を使う→NG:否定の否定

マナーは、どんな状況でも守らなければいけないというわけではない。

→ややこしいので「マナーを守ることは、状況によって左右される」など、肯定的に 言い換えましょう。

4. 文体を統一する

→「ですます」調と「だ、である」調を、混同しないように。