社会人としての言葉づかい

社会人としての言葉づかい

学生時代は“友人が中心”の横のつながりがほとんど。言葉づかいといっても、当然のことながら、かしこまることなく、ラフな会話で済んできたことと思います。でも、社会に出たらそうはいきません。職場の中では、上司や先輩など目上の人ばかり。また、お客様をお迎えすることもあるでしょう。相手の立場がどういう人かを常に考慮しながら、その人に合った言葉づかいで、瞬時に対応しなければなりません。それが社会人に求められる言葉づかいです。

敬語とは

学生時代は友人中心の人間関係といっても、友達言葉だけで過ごしてきた訳ではないでしょう。先生やアルバイト先の人、さらには就職活動の面接の際など、自分でも丁寧と思われる言葉づかいをしたはずです。
敬語とは、話す相手またはその話題に出てくる人の人格や立場を守り、大切にする気持ちを伝えるものです。敬語を用いる場面や相手によって、その種類や使い方など、さまざまなケースがあり、使い分けは非常に複雑です。

なぜ敬語を使うのか

他部署の上司、またはそれ以上の人に、「君は新入社員かね?部署はどこだ?名前は?」などと声を掛けられたら、あなたはどのように答えますか?友人と話すかのように、「うん。部署はね…えっとぉ、○○部。名前は△△でーす。」なんて答えたらどうなることでしょう。その場で品位を損ね、人格を疑われてしまいます。そうかといって、その上司に敬意を払うあまり、緊張しすぎて何も言葉が出ず、ただ呆然と立ち尽くしても、「大丈夫か?」と首を傾げられてしまいます。
このように、社会では職位の差、立場の違いなどをできるだけ埋め、会話を成立させるために“敬語”というものが用いられます。

こんな敬語を使ったら…

例えば、お客さまに対して「×××××と○○さん(お客さま)に言っといてくれ、と部長がおっしゃってました。」などと、間違えた敬語の使い方をし、言葉の上では立場が逆転してしまい、失礼にあたるという話はよく耳にします。せっかく相手に敬意を払ったつもりでも、これでは台無しです。

敬語に慣れる

新入社員にとって、使い慣れていない“敬語”は大きな壁のひとつになるかもしれません。ですが、「敬語を使う」ということは、社会ではごく当たり前のことであり、ひとつの習慣でもあります。敬語の種類や使い方の法則を早めに理解し、慌てず、焦らずに正確な言葉づかいで対応することが社会人の常識として求められます。

敬語は人間関係の潤滑油

敬語を正確に使いこなすことで、本来は会話するのもおこがましいと思われる相手とでもコミュニケーションをとることができます。また、敬語を上手に使うことができれば、さまざまな場面で良好な人間関係を築くことができるでしょう。
さらに言葉づかいに自信が持てれば、おのずと仕事や行動にも自信がわいてくるものです。
できるだけ早いうちに、正確な敬語をマスターし、使いこなすことが大切です。