日常業務での“気働き”ポイント(2) - ビジネスマナーの新常識④
エレベーター前での“気をつけたい”行動とは?
朝の出勤時間。ドアが閉まりかけているエレベーターに向かって駆け寄ってくる人がいます。「閉」ボタンを押したあなたがこれに気づき、とっさに「開」ボタンをプッシュ。ところが1人、2人と同じような人が現れて、なかなか出発できません。奥の方ではイライラし始めた人が大きな“咳払い”。すると、今度は「乗る」ように見えた人がドアの前を素通り。エレベーター内のイライラは最高潮に……。
バス停でも同じようことがよく起きますね。運転士さんがバス停の人影に気づき「乗る人」と判断して停車。ドアを開けたのに、その人は乗る気配なし。再びドアを閉めて走り出したところで信号が「赤」に。通勤時間だった車内ではイラ立つ人の“舌打ち”が……。
エレベーターの前にしても、バス停にしても、態度をはっきり示さなかった人がイライラの発生源になったのです。気をつけたいですね!
ドアの閉まりそうなエレベーターの前。「乗る」なら乗るで、「お先にどうぞ」ならお先にで、はっきりと(多少オーバーなくらいに)意思表示をすべきです。バス停で乗らないバスが近づいて来たら一歩下がる。逆に、乗るのであれば一歩出て、運転士さんに目で合図を送る――。
こうしたことも、自分以外の人に対する気配り、気働き。果たしてあなたは、できているでしょうか?
コピー機、プリンターの使用にもマナーがある
勢いよく紙を吐き出し、次々にソーターに振り分けていくコピー機。機械音が規則正しく響くかたわらで、しきりに腕時計を気にしている先輩の姿。
「まだ、かかるの?」
どうやら、外出の時刻が迫っているようです――。
コピー機、プリンターをめぐるマナーといえば、次の2つが考えられます。もちろん私的な利用、用紙切れや紙詰まりを放置するなどは“論外”ですね。
■大量のコピー(資料作り)、大量のプリントアウト
「大量使用の予定を事前に周知する」など、すでにルール化されている職場もあることでしょう。多くの人が使うコピー機やプリンターを一時的に“独占”してしまうわけですから、スムーズに仕事を進めるうえでの約束事を決めておくのは良いアイデアですね。
作業にかかる時間にもよりますが、“大量”であれば無難なのは就業時間外。しかしこれには残業の問題もからんできます。やはり、なるべく混みあわない時間を見計らい、事前に周囲へ知らせておく――が、最も現実的な対応だと思います。特に「急ぎ資料をプリントして、得意先へ出かける」ような人とのバッティングを避けるようにしましょう。
■プリントアウトの“割り込み”
個人のパソコンが社内LANにつながっているオフィスでは、プリンターが「共有」されているケースが多いと思います。こうした状況でときどき起きるのが、プリンターの前で待つ上司や先輩の“前”に、自分の送ったプリント指示が割り込んでしまうこと。
当然、自分がプリントしたものが出てくると“待っている”ところに、あなたがプリントしたものが割り込んでしまったら、上司、先輩には「すみません。お先に」などのひと言をかけるべきですね。
間違っても、「あっ、それ私です!」と“ひったくる”ようにプリントを持ち去る――ということにならないようにしましょう。